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『私は貝になりたい』 [映画]

私は貝になりたい.jpg

試写会には全てハズれ、初日舞台挨拶のチケットも入手できなかった
SMAP中居ファンであります私。
オリジナルが名作であり、【11/22=いい夫婦の日】公開でもあり、
製作サイドが高校生対象の試写会を企画したり “命の大切さ”を 今の時代に訴える…
そんな意図の作品でもあるので、日頃は 私一人でSMAP活動に勤しんでいる
そんな我が家ではありますが、珍しく皆の都合が合った今日 初日、
ダンナ殿と 高3の娘と 一家3人で [映画]鑑賞してきました!(*^^)v

中居クンに関して 「歌も問題あるし、演技も 天才ピアニストとか なんか無理あったよね[バッド(下向き矢印)]
同じ監督でしょ[exclamation&question]」等々批評かしましかった(!?)ウチのダンナでありましたが、
この作品の中居クンの演技には(特に終盤!!)感嘆して居りましたぁ!
「やる時は やるんだね」みたいに。。。そうよ!“やる時やれば”いいのよ!(-o-)/
ファンとしては、あそこまでの減量を成し遂げた中居クンに いちばん報いる応援をしたい!
…と なったら、とにかく 劇場への動員を増やすことでしょ!
日頃 母のSMAP応援に冷めて呆れてる(…ふりをしてる !? ^^; )娘も
想いのほか反応してくれて、親子で 戦争とか“世の理不尽”とかについて話す
貴重な機会となりました。

そう。このドラマは、戦争の理不尽さ・不条理を描いておりますが、
「どうして??!なんで俺がっ?!!」という 主人公豊松の叫びは、戦争の起こっていない
武器の介在しない現在の日本に於いてだって、
組織に属して組織の目的遂行のために行動している社会人にとっては、身に積まされて然るべき
起こりえる身の上とも思えます。
(「極刑」に当たるか…という〔程度〕は 外して。自分が罰せられるのか…という観点で。)
折も折 現在進行形で、年金行政の失策が 凶行の動機ではないか?!と 疑われている…
その(過去の)担当者が狙われ命を奪われる事件が起きています。
大きな組織が成した悪行の責任の所在は誰に在るのか?!
これは、現代にも通じる 社会人に負わされた命題とも とれると思います。
ダンナは中間管理職の年齢ですので、結構この観点で 感じ入る点も あったみたい。
このドラマでは、石坂浩二さん演じる司令官(=上司)が 「責任は全て自分に在る」と
立派に責任を取ろうとします。…が、それでも主人公は救われない。。。
これって悲し過ぎる。。。現実には こんな立派な上司にも なかなか巡り会えないし。。。

 11/24≪追記≫
  上記の事件の犯人が捕まりましたね。
  犯行の動機に 「年金テ○」という大義は無かったらしい。ただ、この事件に応じて
  次の標的に該当しそうな歴任者への警備が強化されたのは事実。
  戦勝国主導による戦犯裁判は 「報復」の色合いが強かったとも言われていますが、
  正当性が損なわれやすい そして 大義名分にされやすい点において、
  同様な観点で熟慮していかなければならない課題と思います。


私は中居ファンとして この作品のキャンペーン映像・語録等々 かなり追っていたのですが、
本編を観て まず驚いたのは・・・
豊松が“片足を ひきずっている”=足が不自由な設定だったことです!!
これは過去作=フランキー堺所ジョージversionでは なかった描写で、
これで “こんな小心者の庶民が どうして罰せられなければならないのか!?”という悲劇性が
映像的に一層 極まったと感じました。。。それって、演出の目論見としては
ちょっと“あざとい”かもしれない。。。
でも「悲惨さ」という点を強調するに 分かりやすかったけど。。。
 ここで≪追記≫
豊松が足に障害を持っている演出に関して解説している記事を見つけました[目][exclamation×2]
http://www.47news.jp/topics/entertainment/cinema.php 
私は ちぃと“うがった”見方をしておりました。(~_~;)ゞ
監督の意図は、全然 別のところに あったんですね。


なんせ、オリジナル版で豊松を演じたフランキー堺さん…プクプクした“おまんじゅう顔(!?)”で
このVisualのおかげか ちょっとホッとする映像でしたもの。
あの時代は、茶の間で家族皆そろってTV[TV]見てた生活で
そこに提供する映像として、あれで“ちょうどいい”感じだったんでしょうね。
今作の中居クンの豊松は、足が不自由な上に REALにゲッソリしていきますから、
『命の授業』として 思春期の子供に提供するのであれば
大人(親とか)の注意が必要かも…と思いました。
だって、これは 豊松が 結局 救われない結末に向かっていく ドラマなんです。
「なぁ~んだ。不運に見舞われたら、努力しても 愛情深い家族に囲まれてても、覆せないんダ」と
解釈されては困ります。(実は中高年にも、そう解釈したくなるよな現実が あったりしますが…[たらーっ(汗)]
そんな点、我が家は ちょうど娘の大学が決まってた…そんなタイミングだったので、
一緒に観られて良かった!違うタイミングだったら ちょっとキツかったかも。


そして。SMAPファンが注目してた…ポンとの数分間の共演SCENE☆
死刑囚同士として同房で一晩を過ごす・・・そのシーンですが、中居クンには申し訳ないですが
ポンが役者として圧倒してたと思います。正直 言って。
その役柄の気丈さvs気弱さに因ったとも言えますが、
中居を食ってた(!)のは 否めないかなぁ。^^;
だからと言って、ではポンが豊松を演じたら!?…と言われたら、
それは違うと思ふ。豊松は まさに中居クンの役と思います。
豊松は 元々「超」が付くほど朗らかな男で、貧しさとか 境遇に恵まれなくても
持ち前の明るさで乗り越えて 暖かな家族を作っていける…
そんな まさに中居クンみたいな男なんです。
こんな究極の悲劇が起こらなければ。。。だから、終盤に至って絶望する…その豹変ぶりが、
このドラマの主演者に課せられた力量なんですから!
その点で、合格どころか 彼でなければ成らない役者ぶりだったと思います。
これが 従前からのファンの賞賛のみならず
今まで批評がちだった層からの賞賛に拡がってくれることを願ってやみません!


次回は、まさに戦争体験者である80代の母を誘って映画館に連れて行きますぞ。
二十歳で終戦を迎えた母は、現実に戦犯を憎んでいる世代です。
今作の解説に接して 私も初めて知ったのですが、当時 死刑の判決を受けた、でも
その事を報道もされなかった戦犯=軍隊内での発言権など持たない
豊松のような一般市民が900人以上も居たこと!母とも話をしてみたいです。
このドラマで 戦犯容疑の豊松の減刑を求めて 嘆願書の署名を集める妻=房江
「戦犯のために できるか[むかっ(怒り)]」と 怒りで反応する戦死者の遺族も描かれています。
同じ目的のために一丸になっていたはずの同国民も、戦争が終われば 道が分かれる。
他方で、豊松に心を通わせる 思いやりある連合軍側の看守も描かれていて、
敵と味方って 事態の変遷で ただ一つには定まらないんだ…と 思い至ったりもしました。


SMAPファンは既に [TV]「スマスマ」ビストロに出演した 豊松の息子役
坊=加藤翼クンの可愛さに魅せられてますが、
豊松の逮捕後に生まれた赤ちゃん=直子役を演じてた女の子が 超・素晴らしかった[exclamation×2]
あんな度胸のある赤ちゃん[黒ハート] なかなか居ないと思ふ[ひらめき]
中居父のこと 目を逸らさず じっと見つめる眼差しなんて、まさに女優☆
あの子☆将来 女優になるのかしらん!?健一=加藤翼クン共々将来が楽しみだったり♪ ^m^


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『おくりびと』 [映画]

おくりびと-1.jpg おくりびと[映画]

や~~~っと 観てきました。実は、(とにかく応募しまくってた…)試写会に
当たっていたにもかかわらず、2回も“すっぽかして”いて。…と言うのも
7月に父を亡くして見送ったばかりだったから、題材を思うと なかなか足が進まなくて。。。
そんなうちに、この作品が モントリオール映画祭グランプリを受賞した[ぴかぴか(新しい)]とか
報道されるようになり、そんな佳い作品だったなら もったいないことをしたな…と
思ったりしていて。。。

家族や親しい人の送葬に立ち会った人だったら、一層 想うこと多い鑑賞になると思います。

父の死に あたっては・・・
病院で看護師さんに最後の装束をしてもらい、そのまま葬儀屋さんに連れられて行った
斎場に預かってもらったので・・・
急に猛暑に襲われた頃だったので 自宅に連れ帰ることを断念したので・・・
このドラマに登場する『納棺師』との出会いは ありませんでした。けれど、
終末治療に携わる医師ならびに看護師の方々が 手厚く手当てして下さって、
看取った家族皆 感謝の思いと共に 病院を出ることが出来ました。あんな刹那に
心ない医療従事者に関わられていたら、ひどく辛い見送りになっていたと思います。

そう。自分も “一期一会”も含む 人と接する仕事を繰り返して過ごしている身の上ですが、
仕事をする立場にしてみたら、日々のうちの1ページにしか過ぎない ある一つの仕事。
それが 相手の心に生涯かけて残る重要な一瞬かもしれない。。。と プライドを持って
一人一事に対して 良い仕事を保てるか?!このことって、仕事の分野を限らず
社会人であれば誰だって問い続けていかなければならない命題と思います。

15年前 舅の送葬に立ち会った際には、自宅で葬儀屋さんを迎えましたけれど
死装束を施す時には「外して下さい」と言われて 親族は目の当たりにはしなかったので、
この映画で 親族大勢が注視する中で儀式のように死装束する様子には 少々驚きました。
地方によって 慣習とか違ったりするのかもしれませんね。
あれを見て思うに、“あがり症”の人には向かない…舞台で演じるのが性に合ってるような
=ステージでのチェロ生演奏が職だった主人公に まさに向いていた職業だったんだな!と
設定全体が すんなりと呑み込めました。納得して観られた要素でもあったかも。

(ここから ネタバレがあります。)
このドラマでは、自分(や母)を捨てた父親と 遺体となった姿に対面した主人公が、
職業人として『納棺師』の技術を持ったために 心を込めて死装束するうちに
許せなかった父親を 許す心持ちに至っていく・・・過程が丁寧に描かれています。
顔も思い出せなかった父親。でも、一つだけ心に残っていた父親の行動が
どれだけ心に残っていて、思いがけずも 自分が生きるうえで気持ちを支えられてきたか。。。
そんなことに思い至り、生まれ来る自分の子供への愛情にも繋げていく。。。
このエピローグが なんとも良かった。
仕事って 誰かのために心を込めているつもりで
でも 行き着くところ 自分自身が救われていくんだ…と 思えたりして。。。
現実は こんなに楽観的なものじゃない…と 異論のある方も あるかもしれませんが、
やっぱり そう思って暮らしていきたい。。。そんな温かい気持ちが湧いてきて。。。

この父親役=(若い頃の“ぼんやりしたシルエット”も ありましたが…)台詞のない遺体の役を
演じていたのが、最近 ガン闘病の末 亡くなった…峰岸徹さん。
昔=全盛期のカッコ良かった姿を思い起こすと、かなり“やつれて”いらっしゃいました。
やっぱり。。。でも、役者の魂が最後に何かを残そうとしたような そんな存在感ある
風情でした。よくぞ出演された!と 賞賛を送りたい・・・そんな表情でありました。

この作品☆主演の本木雅弘クン広末涼子ちゃん&山崎努さん方々のみならず、
脇を固める助演陣が皆さん 味のある役者さんばかりで、それが また素晴らしい!
余貴美子さん← 大好きなんです♪ 多分ノーメイク(!!)の素顔アップも素敵☆
吉行和子さん 笹野高史さん  
それから、なんといっても 音楽=久石譲さん
こういったベテラン職人方々の技[ぴかぴか(新しい)]を 観聴きするだけでも価値あり…と思える
そんな大スクリーンでの鑑賞でした!
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『容疑者Xの献身』 [映画]

『容疑者Xの献身』[映画] 大スクリーンで観てきました♪

容疑者Xの献身-1.jpg容疑者Xの献身-2.jpg

昨秋の月9ドラマ『ガリレオ』[TV]も もちろん全話☆見ました♪
映画公開初日に放映された…スペシャルドラマ☆
『ガリレオΦ(エピソード・ゼロ)』[TV]も もちろん見ました♪
三浦春馬クン[揺れるハート]演じる 若き日の湯川学☆素晴らしかった~!(#^.^#)
『古畑中学生』[TV]で 若き日の古畑任三郎を演じてた
山田涼介クン(Hey!Say!JUMP)[揺れるハート]に感動した以上に、その“似せ方”に感動して♪
・・・
そう。もう完全に「テレビっ子(「婆」が正しいか…f^^; )」になっていて、
前ほど映画館に足を運ぶ気力を持ち合わせない最近でありました。

近年の邦画って、[TV]ドラマで“はまり役”になったキャストを そのまま持ってきて
「じゃ わざわざ映画館に行って観る必要があるのかぃ?!」…と 思わせる続編仕様とか
“スピンオフ”という範疇に入るような設定ドラマが 非常に多くなってきた・・・と思います。
ある程度 予備知識がある分 安心できるよ~な。
癒されたくて映画を観るなら、“それ以上”は 疲れたくない…分かりづらいのはイヤ…みたいな。

でも この映画は、フジテレビが用意してくれたドラマを全部([exclamation][あせあせ(飛び散る汗)])見た後の私とかでも
足を運んだ甲斐があった[映画]作品と思いました。なんせ このドラマの主役は
変人湯川と 刑事内海薫の“あのコンビ”というより、
堤真一さん演じる石神(=X)なんだもの。
もちろん、“あのコンビ”のことを分かってたほうが より楽しめることは 確かだけれど。
『Φ(エピソード・ゼロ)』[TV]では 大学生の湯川が大学構内で同級生を
「おい 石神!」って呼び止める…シーンが差し挟まれてて、
そんな細かいネタに興じるのも 楽しみだったりするけれど。

不器用で 自分の幸福に邁進できない人間…を 丹念に描かれると、弱いですね。私は。。。
久しぶりに身に積まされて、わんわん涙が流れました。。。
やっぱり、いつでも中断できるDVDや録画を見ていると、こんなふうに集中して物語の中に
入ってはいけないかな…と 改めて思いました。

堤真一さん☆スゴイ役者さんですね。今さら…な感想ではありますが…。
おちゃらけた演技も お人好しや その対局の非道な人物像も 絶品ですけど、
今作のような 人間の哀しさを演じさせたら、日本に右に出るActor いないんではないかな。
『ガリレオ』を 見事な“はまり役”で体現させた=福山雅治[ぴかぴか(新しい)]柴咲コウちゃんコンビの
功績が讃えられるべきところでしょうが、この映画に関しては、このコンビより
石神を演じるさんに魅せられてしまふ…こと 請け合いです。

レディスデーの夜☆お勤め直帰に寄ったと思しき女性達で満席でした~!
もちろん、福山さんも素敵でしたよ~[キスマーク](…と取って付けたよ~に一言[たらーっ(汗)]

『ガリレオ』[TV]放映中にも、
よく出来たストーリーに 「原作を読みたい!」衝動に駆られましたけれど、
今度こそ 原作に手を伸ばしたい!!
終映後 退場する時に 後ろを歩いていた青年が 「原作どおりだった」と つぶやいてました。
そうなのかぃ?!でも原作☆まず これから読みたいぞ~[exclamation×2]

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/08/05
  • メディア: 文庫


東野圭吾さんの作品☆最近すごい勢いでドラマ化されてますね。
『ハリポタ』以外は 「まず映像から♪ 」が多い私には、好機なのかも!?(^_^;)ゞ
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